2025年6月29日
「健康のために」「ダイエット目的で」として人気を集めるウェイトトレーニングや長距離マラソン。
しかし、30歳以降の女性にとって、それが必ずしも正しい選択とは限らないという医学的報告が増えています。
本記事では、なぜ女性特有の身体(子宮・卵巣・ホルモンバランス)に影響を及ぼすのか、科学的根拠をもとにわかりやすく解説します。
30代以降の女性の身体は、
卵巣機能の自然な低下
エストロゲン・プロゲステロン分泌の変化
妊娠・出産後の骨盤内臓器の変化
といった生物学的な節目を迎えます。
つまり、過度なストレスや運動刺激に非常に敏感になる時期なのです。
激しい運動や筋力負荷は以下のホルモン異常を招きます:
極度の有酸素運動やカロリー制限は、視床下部のGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)を減少させ、結果として:
月経不順・無月経
不妊症の誘発
骨密度低下(エストロゲン欠乏による骨粗鬆症)
参考文献:De Souza MJ, et al. (2008). Female Athlete Triad. Clin Sports Med.
過度な筋トレや持久走は、副腎からのコルチゾール(ストレスホルモン)を慢性的に高める傾向があり:
生理前後のPMS症状悪化
睡眠の質の低下
男性化(多毛・ニキビ・体臭)傾向
不安障害や抑うつ傾向
特に筋トレやマラソンによる腹圧上昇や骨盤底筋への衝撃は、以下の疾患と関連があります:
子宮脱・膀胱瘤などの骨盤臓器脱(POP)
月経過多・排卵痛の悪化
内膜症や筋腫の悪化(血流障害やホルモン不均衡による)
妊活中の着床環境への悪影響
参考文献:Bø K. (2004). Pelvic floor muscle training and stress urinary incontinence. Acta Obstet Gynecol Scand.
女性マラソン選手の無月経率は一般女性の10〜20倍ともいわれています。
この背景には、
運動誘発性無月経
摂食障害(エネルギー不足)
レジリエンス低下による慢性疲労
があり、長期的に見ると早期閉経リスク・骨粗鬆症・心血管疾患のリスク増加も報告されています。
参考:Mountjoy M, et al. (2014). The IOC consensus statement on the female athlete triad and RED-S. Br J Sports Med.
適切な筋肉刺激と有酸素運動は、血流改善・自律神経の調整・体温保持・精神安定といった恩恵があります。
大事なのは、年齢・ホルモン状態・筋肉量に応じた運動設計です。
「筋トレエステ銀座」では、30代以降の女性に対して次のような配慮型トレーニングとケアを提供しています:
骨盤底筋や体幹深層筋を「月経周期」に合わせてEMSで活性化
過剰筋肥大ではなく、「女性らしさを保つしなやかな筋肉」へ
メラトニン・セロトニンの分泌を助け、自律神経を調整
睡眠・肌・月経に良好な影響
経絡の流れを整え、ホルモンや血流の循環を自然に調和
ストレス対策と腸内環境改善にも活用
運動は、女性にとって薬にも毒にもなります。
大切なのは、生殖器とホルモンに配慮した運動設計と専門的ケアの併用。
30代以降の女性は、「鍛える」だけでなく「整える」ために、
筋トレエステ銀座のようなフェムケア視点を取り入れた施設の活用が、心身の健康寿命を大きく左右する鍵になるでしょう。
De Souza MJ, et al. (2008). The Female Athlete Triad. Clin Sports Med.
Mountjoy M, et al. (2014). Relative Energy Deficiency in Sport (RED-S). Br J Sports Med.
Bø K. (2004). Urinary incontinence, pelvic floor dysfunction, exercise and sport. Sports Med.
Warren MP, Perlroth NE. (2001). The effects of intense exercise on the female reproductive system. J Endocrinol Invest.
Loucks AB. (2007). Low energy availability in the marathon and other endurance sports. Curr Sports Med Rep.
【必読】創業した理由:表面的な若さや細さを追うのではなく、年齢や体調に関係なく“自分らしく美しくあること”を再定義したい