2022年4月5日
「どっちも同じで言い方が違うだけではないの?」という声が返ってきそうです。
確かに大きくいえば、そんなに違いはないかもしれません。しかし、細かくいえば、糖質と炭水化物は同じものではありません。
特にダイエットが関係する場合はその違いをきちんと把握しなければ、効率よく、また、健康的にダイエットを行なうことができません。
これらのダイエットは割と簡単に体重を減らすことができる反面、大きな危険が潜んでいます。
そこで糖質制限でも「ゆるい糖質制限」が推奨されています。
ゆるいというと、ダイエットをやる気になっている人にとっては少々、物足りなさを感じてしまうかもしれません。
ゆるい糖質制限にその「ゆるさ」をフォローするためにEMS筋トレを組み合わせることで安全に、よりパーフェクトなダイエットを可能にします。
最後のほうに「EMS筋トレと糖質制限に関する記事」も掲載しております。
(目次)
1.糖質と炭水化物の違い
1-1.食物繊維は糖質の吸収を遅らせる
2.「糖質ゼロ」糖類ゼロ」「糖質オフ」「糖類オフ」の落とし穴
2-1.「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」どっちがダイエット向き?
3.過度の糖質制限や炭水化物抜きは生命を脅かす
3-1.論文発表「糖質制限を続けると、老いやすく、寿命が短縮」
3-2.ゆるい糖質制限ダイエットとは?
4.EMS筋トレとゆるい糖質制限との組み合わせは効率のいいダイエット法になる?
炭水化物=糖質+食物繊維
糖質と炭水化物は上記のような関係が成り立ちます。
炭水化物が体内に入ると、糖質と食物繊維とに分かれます。糖質は消化され、エネルギーとなって利用されますが、食物繊維は消化されず、そのまま腸のほうに移行します。
ダイエット食や糖尿病食を考える場合、例えばA食品100g中糖質50gと炭水化物50gを同じと考えると糖質量が違うため、自分に合った正しい制限食を作ることができません。
また、炭水化物を減らすという考え方はダイエットに欠かせない食物繊維も減らすということになります。
従って、炭水化物抜きダイエットを選択した場合、除かれてしまう食物繊維のこともしっかりと考える必要があります。
ダイエット成功に欠かせない食物繊維ですが、なぜ、食物繊維がダイエットに有効なのでしょうか?
糖質の中には単糖類、二糖類、多糖類があります。ごはんやパン、イモ類、スイーツなど女性が大好きな食品に多く含まれています。また、ごぼうやレンコンなどの根菜類にも含まれています。
糖質が体内に入ると、消化酵素によって単糖類のブドウ糖にまで分解されます。ブドウ糖が血中で増えると、膵臓からインスリンが分泌されます。
インスリンは肝臓や脂肪組織での中性脂肪の合成を促進します。
血中に増加したブドウ糖を中性脂肪に変えることで血中のブドウ糖の量を減らします。これが肥満の原因です。
糖質が体内に入ったとき、食物繊維がそばにあれば、糖質が消化を受ける前に食物繊維が糖質をくるんでしまいます。そのため、消化を受けずに食物繊維と一緒に腸へと移行します。
結局、血中のブドウ糖が増えないため、インスリンの出番がありません。
とはいっても、食物繊維が糖質全部をくるむのは不可能でくるみきれなかった糖質は消化を受けてしまいます。
たとえそうであっても、食物繊維がないときよりは血中のブドウ糖は少なく、血糖は急上昇しません。そのため、インスリン分泌量が少なく、脂肪合成もほんの少しですみます。
通常、糖尿病ではない健康な人は食事一時間後の血糖値が一番高くなります。食物繊維があると、上記のメカニズムで血糖の急上昇を抑えることができます。
つまり、インスリンの出番も少なくできる⇒脂肪が作られない⇒太りにくいというカラクリになっています。
レストランでランチやデイナ―で最初に出てくるのが食物繊維を含むサラダだったりしますが、非常に理に叶っているといえますね。
このあたりで「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」と表示された缶ビールなんかが頭に浮かびませんか?
「糖質オフ」なんていうのもありますよね。
「質」と「類」の違いなんて、「ゼロ」と「オフ」の差なんて大差ないと考える方が多いと思います。
しかし、「今度こそダイエット成功」をと願っているのであれば、この違いを理解していればなおよしです。頭で理解することは、とても大切です。正しいインプットと正しいアウトプットがダイエットを成功する秘訣です。
体の仕組みをしっかり把握して辛いダイエットを自分にあった正しいダイエットへ合理的にシフトしていただきたいと思います。
ダイエット中、ビールが飲みたくなったら「糖質ゼロ」とか「オフ」などと表示されたビールならいくら飲んでもいいと思っている方への「警告」です。
飲み過ぎはNGですが、「糖質ゼロ」です。
その理由を説明しましょう。
糖質は炭水化物から食物繊維を取り除いたもので、糖質はさらに細かく分類されます。
糖質
○糖類:単糖類(ブドウ糖、果糖など)二糖類(砂糖、乳糖、麦芽糖など)
○多糖類:オリゴ糖、でんぷん、デキストリンなど
○糖アルコール:キシリトール、エリスリトールなど)、その他
糖類は糖質に含まれ、ブドウ糖や砂糖、乳糖のことです。
従って「糖類ゼロ」とはブドウ糖や砂糖が除去されています。ただ、厳密には「ゼロ」ではありません。
これは法で定められた表示法が関与し、100ml中糖類含有量が0.5%未満であれば「ゼロ」と表示できます。
糖類ゼロということは、それ以外の糖質は含まれていることになります。
糖質の仲間である多糖類などは分子量が大きいため、糖類ほど急激に血糖値上昇はありません。
とはいえ、緩やかな血糖上昇はあり、それに伴って血糖を下げるけれども、脂肪を合成するインスリンが分泌されます。
糖類ゼロだからと安心はできません。
一方の糖質ゼロは糖類、多糖類、その他、糖質の全てが「ゼロ」ですから、インスリンの出番がありません。
この糖質ゼロも糖類ゼロ同様、全くの糖質ゼロではなく、100ml中、糖類含有量が0.5%未満であれば「ゼロ」と表示できます。
因みに「糖質オフ」「糖類オフ」は100ml中、糖質(糖類)含有量が2.5%未満となります。
ダイエット中、ビールを飲みたいのなら糖質ゼロということでも、カロリーがゼロということではありません。糖質ゼロでも節制する必要があります。
ところで、糖質は過剰になると肥満だけでなく、糖尿病をはじめとする生活習慣病の誘因となり悪玉な物質ですが、減らし過ぎるのも健康を害するリスクが高くなります。
従って、糖質、糖類にこだわり過ぎて健康的になりたかったのに逆に不健康になってしまうリスクが潜んでいますので
まずは夜帯19:00以降の食べ過ぎに注意するところから食生活の改善を少しずつ行っていただけたらと思います。
私たちは通常、一日の総食事量のうち50~60%の炭水化物を摂っています。
そのため、糖質量を減らすのが一番、手っ取り早く痩せることができます。
ただ、糖質制限ダイエットは決められた総カロリーの減量はせず、糖質だけを減らすわけで、減らした糖質のカロリー分は脂肪やタンパク質で補います。
ご飯は食べてはいけないけど、ステーキはいっぱい食べていいといわれるのはこのことです。
糖質もカロリーが高いので、減らした糖質分を補うためには脂肪やタンパク質を相当量摂る必要があります。
では、際限なく、糖質を減らし続けると体はどうなるのでしょうか?
糖質、脂質、タンパク質、これらを三大栄養素といい、うまくバランスを保っていることで私たちは健康でいることができます。
真っ先にエネルギーになる糖質を減らし続けると、減ってしまった糖質に代わって脂肪がエネルギーになる(ケトン体の生成)ため、脂肪が減少します。
これが糖質制限ダイエット等の狙いなのですが、さらにダイエットを続けると当然、エネルギーになる脂肪も減ります。
次の出番は三大栄養素の中でたった一つ残っているタンパク質です。
タンパク質がエネルギー源になると、生命存続が危ぶまれるような現象がおきてきます。
それは筋肉、心臓や肺などの臓器の構成成分であるタンパク質がエネルギーになってしまうからです。
要するに、筋肉や臓器を削ってはエネルギーを作りだしているのです。
これは糖質制限だけでなく、三大栄養素全てを減らすような総カロリー減量ダイエットでもおきてきます。
過度のダイエットで命を落とした外国の女性歌手がいましたよね。
死の数カ月前の写真は筋肉など全くなく、皮膚からすぐに骨の形がわかるぐらい瘠せていました。
体が滅びれば心のコントロールを失い、修正ができなくなる典型例です。
短期間の糖質制限ダイエットの健康効果は肯定しても、長期の糖質制限ダイエットの健康効果は否定的な専門医が多い中、その意見の背中を押すような研究報告が2018年にありました。
東北大学大学院農学部研究科の都築毅准教授チームがマウスを糖質制限食のグループと糖質、脂質、タンパク質をバランスよく配合した栄養食のグループに分けて比較したところ、平均寿命まで生きられなかったマウスの数は糖質制限食グループのほうが多かったという研究報告がありました。
また、背中が曲がるなど老化の進行が糖質制限食グループのほうが速かったとか。
糖質制限を長く続けると脂肪の分解が始まり、ケトン体生成量が増加しますが、そのケトン体が老化を早める一因となるのでは、と愛知みずほ大学学長の佐藤祐造氏も都築毅准教授チームの報告に同調しています。
糖質の摂り過ぎも体に有害であることはよく知られています。そして制限しすぎもNGということになると、中間をとって「ゆるい糖質制限ダイエット」なら健康的に瘠せられるということになります。
糖質制限ダイエットにはハードとソフト(ゆるい)に大別されます。
考案した医師の名を使用して書けば、アトキンス糖質制限ダイエットとバーンスタイン糖質制限ダイエットがあります。
アトキンス医師考案は健康人なら通常、糖質を200~300g/日摂るところを20~30g/日という非常に厳しく糖質を減らします。
ごはん茶碗1/2強が一日の糖質量です。
一方のバーンスタイン医師考案は糖質130g/日以下で、ゆるい糖質制限です。
日本の医師や研究者たちは、こちらのゆるい糖質制限を推奨しています。
こちらだと一日にごはん2杯はOKです。
これは北里研究所病院糖尿病センター長山田悟氏が推奨されている「ロカボ」とほとんど同じです。
一日の糖質量130g以下にします。ロカボの特徴は糖質10gのおやつがあるということ。
例を上げると、朝昼夕の糖質量を各40gにします。全120g。残りの糖質10gをおやつにします。
糖質40gの主食、糖質10gのおやつとはどんなものがあるでしょうか?
糖質40g=ごはん2/3杯・食パン8枚切 2枚・玄米フレーク45g
糖質10g以下=0キロカロリ・寒天ゼリー(セブン)
80カロリーコントロールアイス・ラムレーズン(グリコ)
アーモンドストロベリーチョコレート(ローソン)
ロカボ・スタイル チーズケーキ(ファミリーマート)
くるみとココナッツのキャラメリゼ 素焼きアーモンド入り(ローソン)
おやつの糖質10gですが、どれも10g以下とは思えません。これなら少しは、ダイエットも楽しくできるかもしれません。
しかし、しっかりと確実に瘠せたいという人にとってゆるい糖質制限ダイエットは少々、物足りないと感じるかもしれません。
そこで運動を併用することを考えますよね。
運動にも色々ありますが、当サロンの柱であるEMSを活用したボディケアを取り上げてみましょう。
ゆるい糖質制限に組み合わせる運動は、有酸素運動か無酸素運動、どちらがより効果的でしょうか?
実は、どちらか一方ではなく、両方を組みあわせると、より高いダイエット効果を期待できることがわかっています。
有酸素運藤は、脂肪燃焼効果があり、無酸素運動は基礎代謝をアップ。
どちらも効果的にダイエットするには欠かせないものです。
EMS筋トレは、基本的には有酸素運動ですが、筋肉を動かす電気刺激の強度によって無酸素運動に近い環境におくことができます。
EMS筋トレが糖質消費を促すため、体内に糖質が溜りにくくなっています。
なので、EMS筋トレと併用する場合はハードな糖質制限は必要ありません。
糖質制限ダイエットは、総カロリ―ダウンではなく、糖質のみの制限なのでタンパク質はしっかり摂ることができます。
タンパク質の摂り過ぎも臓器に負担をかけるのですが、EMS筋トレをすることでタンパク質も十分に消費されるため、負担をかけずにすみますね。
EMS筋トレだけでもダイエットは可能ですが、肥満度が高い場合は、EMS筋トレにゆるい糖質制限を組み合わせてみましょう。
何かの原因で体に負荷がかけられない場合でもEMS筋トレなら無理なパフォーマンスをする必要がありません。
糖質と炭水化物の違いを把握していただけたでしょうか。
食物繊維の存在を意識することは特にダイエットには重要です。
また、糖質制限にしても色々パターンがあり、間違えると健康を害します。
当サロンがお勧めするEMSの効果を最大化するボディケアとゆるい糖質制限を組み合わせて健康的で無理のないダイエットに臨みましょう。
筋トレエステ銀座とは
EMSの効果を最大限に発揮させるプログラムを研究者である雪下拓也が直接お客様お一人おひとりに合わせてオーダーメイドで提供している銀座にある研究室です。
ご対応できる人数にも限りはございますが、本格的なボディケアをされたい方には、喜んでいただけています。筋トレエステにご興味ある方は、遊びにお越し下さい!!
参照URL:グリコ「炭水化物・糖質」
https://www.glico.co.jp/navi/dic/dic_04.html
参照URL:デイリー新潮「糖質制限で「老ける」「寿命が縮まる」… 東北大学大学院が研究」
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04070801/?all=1
参照URL:日経スタイル「主食減らして減量「糖質制限食」 利用の注意点」
https://style.nikkei.com/article/DGXDZO76725900W4A900C1MZ4001/
「筋トレエステ銀座」は、女性の健康と美容をサポートする新感覚ボディメイクサロンです。
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