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横になってEMSトレーニングを行うことで得られる循環器的メリット

2025年5月26日

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スポーツEMSトレーニング

なぜEMSトレーニングは“横になって”行うのか?

― 科学的・医学的に裏付けられた理由 ―

EMS(電気筋肉刺激)トレーニングは、筋肉に外部から電気信号を与えて収縮を引き起こすという、通常の筋トレとはまったく異なるメカニズムを持つ特殊なトレーニング法です。特に高出力の医療用EMSを用いる場合は、「横になった状態で実施すること」が理想とされ、その理由には以下のような医学的根拠があります。


1. 全身の筋群が同時に収縮するため、立位だと転倒や過緊張のリスクがある

EMSは、自分の意思とは無関係に強制的に筋肉を動かします。そのため、立った状態や座った状態で行うと、膝折れ、ふらつき、転倒の危険性が極めて高くなります。
特に体幹・下肢・殿部などの大筋群に高出力のEMSをかけた場合、深層筋まで一気に刺激が入り、瞬間的に力が抜ける感覚が生じることも。

安全を最優先するため、仰臥位(あおむけ)やセミリクライニングでの実施が国際的なスタンダードとなっています。


2. 副交感神経優位の状態を作り出し、自律神経を整える

横になることで心拍数が落ち着き、副交感神経が優位になります。この状態でEMSを行うと、筋肉への血流や酸素供給が安定し、筋肉疲労の軽減・ホルモンバランスの安定・メンタル回復効果が得やすくなります。

特にストレスが多く交感神経が優位になりやすい現代人にとっては、リラックスした横臥姿勢でのEMSは、**「筋肉と神経系の両方に効くトレーニング」**なのです。


3. 深層筋(インナーマッスル)に正確にアプローチできる

立った状態では重力や姿勢反射が働くため、表層筋(アウターマッスル)の緊張が強くなり、EMSが深層筋に届きにくくなる可能性があります。
しかし横になれば、筋肉がリラックスした状態となり、電流が皮膚下から筋膜、深層筋まで均等に届きやすくなります。

これにより、腸腰筋、骨盤底筋、横隔膜、腹横筋などの深部コア筋に、より効果的なアプローチが可能になります。


4. 不随意的な収縮に対する“安全な身体反応”を引き出すため

EMSでは意識と関係なく筋肉が動くため、立位や座位だとその違和感や異常感覚により、身体が反射的に力を入れたり、バランスを取ろうとしたりして過緊張や違和感が強まることがあります。
横になって行うことで、身体全体の緊張が抜け、自然な筋収縮が受け入れやすくなるため、「気持ちよく効く」状態が得られるのです。


5. 呼吸パターンと姿勢の連動性にも好影響

EMSは肋骨周辺の筋肉(前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋)にも作用しますが、立位や座位では呼吸が浅くなりがちです。仰向けになれば呼吸筋がよりリズミカルに動きやすくなり、酸素供給・代謝・自律神経のバランスも整うため、より質の高いトレーニングになります。


横になってEMSトレーニングを行うことで得られる循環器的メリット

―― 血流の最適配分が筋肉の効率的活性化を促す

私たちの身体は、姿勢や運動の有無によって、各臓器への血液の配分比率がダイナミックに変化します。これは『病気がみえる vol.2 循環器』でも明示されており、筋肉・皮膚・内臓・脳・心筋などの臓器は、体位や活動状況によって異なる血流量の調整を受けていることが知られています。

通常の安静時(仰臥位=横姿勢)における血流配分

  • 脳:約15%

  • 心筋:約5%

  • 腎臓:約20%

  • 肝臓・消化管:約25%

  • 骨格筋:約15〜20%

  • 皮膚:約5〜10%

このように、安静時は腎臓・消化管系・脳などの内臓系への血流が中心となっており、運動器(筋肉)への血流は限定的です。

一方、運動時(特に立位・有酸素活動時)には…

  • 骨格筋:約60〜70%

  • 消化器系・腎臓:大幅に減少

  • 脳・心筋:必要最低限は維持

この変化は「筋肉を優先的に使う」ための生理的調整であり、パフォーマンスには重要ですが、負荷の高い筋肉への集中血流は、他の臓器にとっては一時的な“犠牲”でもあるのです。


EMSトレーニングを横になって行う理由

この循環動態の知見を踏まえると、EMSトレーニングを仰向けのリラックス姿勢で行うことには、次のような医学的メリットがあります。

1. 内臓系・脳・腎機能への血流を維持しながら、筋肉へ安全に刺激できる

横姿勢(仰臥位)では、筋肉への血流が運動時ほど偏ることなく、内臓や脳への酸素供給が保たれるため、自律神経やホルモンバランスに悪影響を与えにくいという利点があります。とくに女性や高齢者においては、「過剰な交感神経優位」や「消化機能の抑制」を避けることができます。

2. 血圧・脈拍の急変を避け、安全に電気刺激を深層筋まで届けられる

仰臥位であれば、重力の影響を受けずに全身の静脈還流が安定するため、電気刺激による筋収縮にも血行動態が乱れにくく、血圧が急上昇したり、気分不良を起こすリスクも軽減されます。

3. “リラックス+筋刺激”という本来両立しない要素の同時達成

通常、運動時には交感神経が優位になり、ストレスホルモンが上昇しますが、横になってEMSを行うと副交感神経が活性化され、リラックスしながら筋肉だけをピンポイントで刺激できるという、非常にユニークな状態を作り出せます。


宇宙飛行士も実践する“非荷重”下での電気刺激

実はこの「横姿勢で電気刺激を行う」という戦略は、宇宙飛行士が無重力環境下で筋力を維持するためのEMSスーツ(e.g. Russian Penguin Suit, NASA系統)にも応用されている技術であり、負荷をかけずに筋肉へアプローチするという先進的手法として、医学的・生理学的にも注目されています。


まとめ:EMSトレーニングは「寝ながら効かせる」新時代の神経筋運動療法

「横になって行う」というのは、“楽をするため”ではありません。
科学的にもっとも効果的で安全に深部までアプローチできる方法だからこそ、筋トレエステ銀座では横臥位EMSを標準にしています。

ベッドに横たわりながら、筋肉・神経・自律神経・メンタルを同時に整える、まったく新しい形のトレーニングを、ぜひあなたも体験してください。

電気刺激による筋肉トレーニングは、立位や運動時に行うよりも、横になって行うことで内臓や脳への血流を守りながら、安全かつ効率的に深層筋を鍛えることができます。これにより、身体全体の恒常性(ホメオスタシス)を崩すことなく、代謝・体温・ホルモン機能を向上させる効果も期待されるのです。


【筋トレエステ銀座】では

医療用EMS「AC BODY」やその他EMS機器による仰臥位トレーニングを中心に、科学的に設計されたセッションをご提供しています。体験セッションでは、自律神経の可視化や姿勢・血流状態の変化を測定する機器も導入中。安心・安全で効果的な“横になって変わるボディメイク”をぜひ体験ください。

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