2025年6月11日
単なる空腹ではなく、「快楽」のための食欲。視覚・嗅覚などの刺激でドーパミン回路が活性化し、満腹感に達しても食べ続けてしまう現象です。
カリフォルニア大学・Surabhi Bhutani氏は、「見た目・匂い・味覚により常に誘惑されている」と指摘し、環境的要因を強調しています。
身体は「この体重を維持したい」と自然に調整しようとし、減量時にはエネルギー消費を減らし、逆食行動を引き起こします。また、意識的制限がかえって暴飲へとつながる「what‑the‑hell効果」もあります。
ストレス、不安、孤独などで、「つい食べて心を落ち着ける」行動。
感情への気づきが乏しいほど、それがエスカレートしやすいとされています。
周囲からの体型に対する非難(ウェイト・シェイミング)は、抑圧された反動として「より太ってしまう」という悪循環を生むことが確認されています。
心理的苦痛はストレスホルモンを高め、内臓脂肪などの蓄積につながるという報告もあります。
コルチゾール(ストレスホルモン):持続的なストレスが食欲を増し、脂肪を蓄積しやすくする要因。
ドーパミン(報酬系神経伝達物質):美味しさに反応し、暴食を助長する報酬システム。特に予期外に美味しい物ほど刺激されます。
「体重を非難すると、抑うつ・不安・摂食障害のリスクが増え、体重管理に逆効果となる。非難ではなく支援が必要」。
「体重スティグマはただの偏見ではなく、うつや高血圧・寿命短縮など、医学的悪影響の根源である」。
「ダイエットに重要なのは習慣。食事・睡眠・運動など日常の小さな行動を変えることで痩せやすい体がつくられる」。
心理パターン | 特徴 | 改善ポイント |
---|---|---|
好感的空腹 | 視覚・嗅覚刺激に敏感 | ブリッジング、環境を「ゆるフィルター」に置換 |
制限・暴食 | 食事の制限 → ドカ食い | 習慣改善、部分制限ではなく継続できる変化へ |
感情食い | ストレス解消で食べる | 感情認識・他の対処法(呼吸法、運動)導入 |
スティグマ感 | 非難されるほど反動発食 | 自己肯定・他者サポート→心理的安全感 |
報酬依存 | おいしさに依存 | 運動や自然な「報酬」に切替(散歩・音楽など) |
睡眠を整える:睡眠不足によるドーパミン感度の上昇を抑制。
「食べすぎ」は心と体からのSOS。遺伝・環境・ストレス・社会的圧・習慣が交差して生まれる複雑な反応です。
問題視ではなく、「どの要因が自分の太る原因か?」にフォーカスすることで、結果より原因にアプローチする予防型の変わる習慣が持続します。
体重は人生の一部。大切なのは「体と心が喜ぶ選択」であり、医学的にも心理的にも統合されたアプローチが、あなたを知らない自分ではなく、より健やかで自分らしい笑顔へと導いてくれます。
Bhutani, S. et al. “Hedonic hunger and dopamine.” Realsimple.com
Tomiyama, A. J. “Weight stigma and health risk.” Nature; Nat Geo
Van Strien, T., Ouwens, M. A. “Emotional eating & obesity.”
Mills, J. S., Palandra, A. “Food cravings & stress.”
Dazeley, P., “Diet habit change for slow, lasting weight loss.” Womenshealthmag.jp
📍当サロンでは、心理サポート × 腸活EMS × 睡眠+行動習慣改善の複合プログラムで、「太らない体」だけでなく「太りづらい心」をつくるサポートも行っています。
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