2025年12月11日
日本には約1,300年前に成立した、二つの重要な古典があります。それが『古事記(こじき)』と『日本書紀(にほんしょき)』です。どちらも日本最古の歴史書と言われていますが、実は「目的」や「書き方」が大きく異なるため、内容や読みどころも変わってきます。本記事では両者の違いと、それぞれが現代の私たちに何を教えたいのかを丁寧に解説します。
まずは「古事記」と「日本書紀」がどんな書物なのか、基本を整理しましょう。
古事記(712年成立)
日本最古の歴史書で、神話や伝承を中心に物語形式で記されている書物です。
日本書紀(720年成立)
『古事記』より8年後に完成した公式の歴史書。中国の正史にならった形式で、体系的に年代順に記録されています。
この2つを合わせて「記紀(きき)」と呼ぶこともあります。
古事記:712年に完成。日本古来の神話や伝承をまとめたものです。
日本書紀:720年に完成。公式の歴史書として体系的に記録されました。
古事記
日本人のルーツや神話を伝えることが主な目的です。
「なぜ日本ができたのか」「天皇はどこから来たのか」という根本的な問いを語る、日本人のアイデンティティを問い直す物語といえます。
日本書紀
国家としての歴史を正確に伝えること、そして 中国など海外に向けて「日本という国の正統性・権威」を示す目的があります。
古事記:日本語を基に漢字を当てて書かれた、日本人向けの文章。
日本書紀:当時の国際語である漢文(古典中国語)で書かれています。
これは、日本書紀が外交・公式文書としての役割も果たしていたことを示しています。
古事記は神話と伝説を中心に、生き生きとした物語性・文学性が特徴です。
日本書紀は、神話だけでなく天皇や政治の歴史、外交、制度などを年代順に整理しています。
両者は同じ神話を扱うことがありますが、描写や登場人物の扱いが異なることがあるのも両書の特徴です。
これは編纂者の意図や目的が違うからこそ生まれる、歴史と物語の「別の顔」と言えます。
日本人のルーツや精神性
神話を通して文化や価値観を理解すること
古くから伝わる物語の豊かさと叡智
古事記は単なる歴史書ではなく、日本文化の“心”を映す鏡とも言える存在です。
日本という国の成立と統治構造
天皇制の正統性と国家としての歴史
外交や制度の起源と背景
日本書紀は、国家としての「かたち」や「ルール」を学ぶ上で欠かせない書物です。
古事記と日本書紀は、どちらも日本という国の基礎を語る重要な古典です。しかし、
古事記は「語り」と「文化」を
日本書紀は「公式の歴史」と「国家のあり方」を
それぞれ読み手に教えています。
この2つを読み比べることで、単なる歴史理解を越え、日本人の精神性や価値観の根っこに触れることができます。
ぜひ現代の私たちも、古代の物語と歴史から「日本とは何か」を考えてみてください。
▶ 女性医療とボディケアを融合した“予防美容”を、今こそ。
東京都中央区銀座1丁目3-6 銀座ベラメンテ902
070-8900-3939
公式サイト → 筋トレエステ銀座
Web予約はこちら → ご予約フォーム